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the deadstock oxford

子供の頃、よくこんな会話をした記憶がある。

「世界中の石油は、あと20年でなくなるらしい。」
「いや、あと10年でなくなるらしい。」

そして石油のない世界を子供なりに想像しては
漠然とした恐怖と不安を抱いたのであった・・・。

が、その後10年経っても、20年経っても、
地球から石油がなくなる、という気配はないし、
「石油の枯渇問題」に関する話題自体、
以前に比べて極端に減ってしまった気がする。

さて、かつては石油の枯渇問題に不安を抱いた子供たちも
やがて大人になり、その多くは
アメカジ・ファッションに身を包むようになったわけだが、
そんなアメカジ派ピープルが今また、
ある「枯渇問題」について
「漠然とした不安」を抱いているという。

そして、

「もうすぐなくなるらしい。」
「いや、まだまだかなりの量が存在するらしい。」

といった
さまざま推測や噂、デマ、都市伝説が飛び交っているという。

そんな「枯渇問題」の対象となっているのは・・・・

何と、
「ダンリバー社のデッドストック生地」。

ダンリバー(Dan River)社は
かつてはブルックス・ブラザーズの
ボタンダウンシャツのオックスフォード生地を
独占的に提供していたという、
アメリカを代表する生地メーカー。

他にもギットマン・ブラザーズやアイク・べーハー、
インディビデュアライズド・シャツといった
アメリカの名門シャツメーカーは
ほとんどダンリバー社のオックスフォード生地を
使用していたはず。

the deadstock oxford_c0077105_261759.gif

そんなダンリバー社も、どうやら数年前に倒産してしまった模様。

現存するデッドストックの生地がなくなってしまったら、
もうダンリバー社の生地使用のシャツは、
この世から消えてしまうことになる・・・・。

「ダンリバー枯渇問題」が今、
アメカジ派に、漠然とした不安と恐怖をもたらしている。

が、しかし・・・・
実際のところは
「ダンリバー社のデッドストックの生地使用」を
売り物にしたシャツ、
以前よりもむしろ増えているように思われる。

Engineered Garmentsなども
シャツの多くはダンリバー社の生地を使用しているようだし、
他にもいろいろなブランドが、
さりげなく「ダンリバー」を売り文句にしている。

そういった傾向を見ていると、

「デッドストックと言っても、
実際はまだ相当な量のストックがあるのか・・・。」

「石油と一緒か・・・。」

と思ってしまいがちなのだが、
実際あと何年ぐらい大丈夫なのか・・・?
考え出すと夜も眠れない。

いや、真実は誰にもわからないのかもしれない・・・。

「ダンリバー枯渇問題」については、
今後も注意深く見守っていきたい。

by boppuccino | 2007-02-14 23:59 | products