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Olive girl, come back to me!

先日久しぶりに友人の「元オリーブ少女」に会った。
年齢はまあ・・・20代半ばをやや過ぎたあたり、としておこう。

彼女がフリッパーズギター・ラヴァーであることは知っていたけど、
そういえば「オリーブ」について具体的に話を聞いたことは
今までほとんどなかった気がする。
ついでにオリーブ少女とアメカジの関係についても、
調べておきたい・・・。

そんなわけでこの日、僕は彼女に
「渋谷系」「オリーブ」「アメカジ」の3つに
スポットを絞り、話を聞いた。

以下、元オリーブ少女の告白。

<1>「渋谷系」の復活について。

80年代の「バンド・ブーム」が終焉し
90年代に入るとピチカート・ファイブや元フリッパーズの二人、
さらにはラブ・タンバリンズやカヒミ・カリィといった
ミュージシャン達によって、東京の音楽シーンには
新しいポップ・ミュージックの波が押し寄せた。

それはやがて「渋谷系」と呼ばれるようになったが、
そんな渋谷系のブームもすっかり落ち着き,
あの頃から少なくとも6〜7年が経つ。
最近では「渋谷系再び」の声も聞こえつつあるが・・・・・。

いや,彼女にとっては、渋谷系は「現在進行形」であった。

数多くのライブをチェックしている彼女は
「ホフ・ディラン再結成のライブに、
かせきさいだぁがゲスト出演」といったような
かなりレアな現場も押さえていた・・・・。

「渋谷系の現在」を把握もせずに
「渋谷系再び」などと軽々しく発言すべきではない、
そんなことを思い知らされた。


<2>「オリーブ」について。

雑誌「オリーブ」が休刊になって、もう4年近く経つのだろうか?
「オリーブ」は単なるファッション雑誌ではなく、
その先にある「何か」が詰まっていた、と僕は思う。

Olive girl, come back to me!_c0077105_132919.gif

さて,元オリーブ少女は回想する。

「かつてオリーブを見れば、そこにみんなが集まっていた。
今はそういう場がない・・・・。」

「みんなが集まる」とはどういうことか?

モデルなら市川実日子さん、徳田妃美さん,
スタイリストの大森さん,岡尾さん,
写真はHIROMIX,ホンマタカシ氏,
そしてミュージシャンはフリッパーズ,カジ君,小西さん,
本の紹介は松浦さん,京都のことならFPM田中氏・・・・

といった具合に,オリーブを開けば,
ファッションから雑貨,お買い物,カフェ,
そして音楽,アート,恋愛まで,
様々な分野の様々な人々が登場し,
雑誌の中で一種の「オリーブ・ファミリー」が形成されていた。

その人選がまた素晴らしいセレクトであったから,
オリーブを見れば,そこから多くを知り,
多くを学ぶ事が出来た,と彼女は言う。

まったく同感。
だからこそかつては,多くの男子もオリーブをチェックした。
そして彼らは「オリーブ少年」なんて呼ばれた。

オリーブ的世界は不滅で,必ず復権の日がやって来る,
という意見で,意気投合。


<3>「オリーブ少女とアメカジ」について

オリーブといえばかなり前から
古着を着こなすのが上手かった気がする。
というより,「古着? やだ〜,きたな〜い」という女子が
圧倒的に多い中,古着に理解を示した数少ない,
いや唯一の雑誌か?

というわけで,恐る恐る,
最近僕が作った,とある町の「古着屋マップ」を
彼女に見せて反応をうかがったところ・・・・

「ここ知ってる」「ここも」と,
大半の古着屋をチェック済みであった・・・。

さらには「アメリカ製コンバース」
「レザージャックパーセル」「ニューバランス」
「グレゴリーのリュック」「チャンピオンのスウェット」
「エルベ・シャプリエ」などのキーワードにもすべて反応。

オリーブ少女はやはり,アメカジの良き理解者だった・・・。
ホッ。

そういえば「オリーブ」といえばもともと,
日本初のアメカジ雑誌「ポパイ」の姉妹誌,
女の子版「ポパイ」として誕生した雑誌だ。
そのルーツを考えれば,当然と言えば当然か?

そんなわけで,今や数少ないオリーブ少女に,
あらためて敬意を表したい。

そして「オリーブ復活」をあらためて希望します。

by boppuccino | 2006-09-05 01:01 | books&magazines