かつて、当たり前のように手に入ると思っていたモノが、
いつの間にか消えている。
そして多くの人は、
それが消えてしまったことにすら気付かない・・・。
僕が十代の頃、最も「イカす」整髪料といえば「Dep」だった。
アメリカ製のカラフルなジェルに、多くのガキが憧れた。
ちなみにDep、
「デップ」と読む人と「ディップ」と読む人がいるが、
僕はずっと「デップ」と読んできたので、
ここでは「デップ」で通します。
当時は男子の髪形は今より全体的に短かった気がする。
ゆえに「デップでツンツン」がステイタスであった。
が、時代の流れとともに
いつの間にかデップのような「ジェル」は
整髪料の中でも少数派になり、
「マット」な仕上がりが
時代の「気分」になっていた。
かくいう私も「ワックス派」になりかけていた・・・。
が、ワックスって
髪洗ってもごわごわしていて、
落ちていない気がする。
デップの時はそんなこと一度もなかった。
やっぱデップだわ・・・・。
そう思って買いに出かけたが、
かつてはどこのドラッグストアでも
当たり前のように存在したデップが、
どこにも売ってない・・・。
もちろん他のメーカーのジェルはあるのだが・・・。
心の中のもやもやが消えない・・・・。
デップ探しの旅に出た。
デップを求めてどこまでも。
あった・・・。
ついに見つけたデップ。
それは意外にも、東急ハンズの美容用品フロアにあった。

そしてそこには「現品限り」の文字が・・・。
もはやデッドストック・・・。
デップのデッド。デッドのデップ。
アメリカのデップ自体がもう生産されていないのか、
それとも日本で売れなくなったので
輸入を止めてしまったのか、どちらなのかはわからない。
たぶん後者だと思うけど、
もしご存知の方がいたら教えて下さい。
そんなわけで、東急ハンズで「大人買い」した
最後のデップを、
今は少しずつ、少しずつ、使っている次第・・・・。
デップ輸入再開求む。