人気ブログランキング | 話題のタグを見る

introduction <2>

introduction <2>_c0077105_23152747.gif

1960年代にジャマイカで誕生した音楽、
「スカ(ska)」に興味を持ったのは
たしか17歳の頃だったと思う。

その頃といえば図書館やレンタルCD店に通っては
ロックやポップスを無節操に聴き漁っていたのだが、
なぜか「ska」の3文字が、やけに気になった。

当時すでに日本にもスカ・バンドは存在した。
それは日本のスカ・バンドの草分け的存在、
「スカ・フレイムス」と、
おなじみスカパラこと
「東京スカパラダイスオーケストラ」
の2バンド。
(ちなみに両バンドとも今なお健在。
これは本当にすごいことだと思う。)

僕も最初はこの2バンドのアルバムを
(レンタルで借りて)聴いていたのだが、
やはり「オリジナル・スカ」が聴いてみたい、と
思うようになり、輸入レコード店に行くたびに、
「ska」のコーナーをチェックするようになった。

するとそこには
カラフルでゴキゲン、そして
どこか素朴な雰囲気を持ったジャケットのレコードが
次から次へと並んでいた。

こんなにかっこいいジャケットのレコードが
あるのか・・・、と圧倒されてしまった。

どれを買ったらいいのか、なんて
最初は全くわからなかったが、
とにかく1枚買ってみよう、ということで
一番カラフルでかっこいい、そして可愛いデザインの
「SKA-AU-GO-GO」というレコードを買った。

盤面に針を落とした瞬間、
今までに聴いたことのないような音が聴こえてきた。

とにかく、音質が悪くて
ジャリジャリ、バチバチとノイズが入るのだが、
ベースの音が太く、温かい。
そして陽気だけど、どこか醒めているような感じ。
それはまさに、当時の僕が聴きたかった音楽だった。

古い音楽だけが持つ、
何とも言えない雰囲気。
今思うと、
僕が「ビンテージサウンド」の虜になったのはこの時だった。

その後「スカタライツ」や「STUDIO ONE」、
「JACKIE MITTOO」といったキーワードを手がかりに、
僕はジャマイカン・ヴィンテージミュージックの底なし沼に
どっぷりと浸かっていく。
そして未だにそこから抜け出せない。

by boppuccino | 2006-07-13 23:59 | sounds