check your pocket
秋、ネルシャツの季節。
ネルシャツといえば
アメカジの代表的なアイテムだが、
いまやお洒落ピープルからアンチお洒落ピープルまで
様々なタイプの人々の日常着になっている。
言うなれば
「アメカジ」系から「アキバ」系まで・・・・。
では一目で
「アメカジ系ネルシャツ・ピープル」を
見分ける方法は?
うーん、難しい・・・。
え?
顔で見分ける?
いやいや、
そういうんじゃなくて・・・。
ここはひとつ、
「左胸のポケット」に注目して欲しい。
もしあなたの隣人の
ネルシャツの左胸のポケットが「山型」だったら、
その人はアメカジ派と考えて、
ほぼ間違いない。
山型ポケット、略して山ポケ。
米・シカゴの老舗ワークウェアブランド
「BIG YANK」がそのオリジナルだといわれている。
労働者が胸ポケットに入れたタバコを
取り出しやすいように・・・
そんな配慮からこの型が生まれたらしい。
大量生産以前の古い服には
そんな「遊び心」に富んだアイデアが
満載だったのだ。
古着屋に行くと、
たまに1940年代頃のBIG YANKの
山ポケ・ワークシャツが5万、6万という価格で、
誇らしげに置いてあったりする。
「ポケットの形一つに歴史あり」(アメカジ川柳)
さて、時代の流れとともに姿を消した
山型ポケットだが、現代においては
「Engineered Garments」や「Post Overalls」といった
こだわりのアメカジ・ブランドが
この「山ポケ」を、
シャツなど多くのアイテムで採用。
多くのアメカジ派を「ニヤリ」とさせている。
というわけで、
「山ポケネルシャツ」を着てる人は間違いなく
「こだわりのアメカジピープル」だと考えてよい。
が、しかし・・・・
2007年秋冬シーズン、
アメカジ系ショップに行くと、
やたらにこの「山ポケ」を見かける。
「山ポケ」異常増殖?
このままだとおそらく数年後には
「こだわりのアメカジブランド」だけでなく
「こだわってないアメカジブランド」も
「ポケットを山型にすると売れるらしい」
とか言って、
山ポケを安易に採用。
やがてアメカジ系からアキバ系まで、
ネルシャツピープルはみんな山ポケ、という
現象が起きてしまうのか・・・・?
注意深くその推移を観察し、
そして警笛を鳴らしてゆきたい。
by boppuccino | 2007-10-26 23:59 | products