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story of Ameyoko

ファッション誌によくある「東京お買い物マップ」。
そこで紹介される街といえば、
青山、渋谷、代官山、原宿あたり。

あとは、雑誌によっては銀座かもしれないし、
もしくは下北沢や吉祥寺かもしれない。

いずれにしても今、お買い物マップで、
「上野アメ横」が紹介されることは、まずないだろう。

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東京・上野にある「アメ横」は、
「アメヤ横丁」の略で、
正式名称は「上野食品雑貨協同組合」だそう。
そのルーツは、やはり終戦直後の闇市だったという。

ちなみに「アメヤ横丁」のネーミングは
当時「飴屋」が流行し、
たくさん並んだことから名付けられたそう。

さて、そんなアメ横だが、
アメカジ派にとってはある種の「聖地」と言える。
いや、それだけではなく、
今の日本のカジュアルファッションの原点は、
アメ横にあると言っても、過言ではないかもしれない。

それは何故か・・・・?

当時のアメ横には、
食料品を売る店と並んで、
進駐軍からの払い下げの衣料などを売る店が多数存在したそうだ。
物資の不足した時代に、それは大変貴重であったという。

やがてアメ横では、
進駐軍の兵士たちが履いていたデニムのパンツが、
GIが履いているパンツということで「Gパン」と呼ばれ、
人気を集めた。

当初Gパンはあくまでも作業着として扱われていたらしいが、
昭和30年代になると、若者たちの間でGパンは
ファッションアイテムとして爆発的な人気になったそうだ。

日本で初めて、「Gパン」を売った街が、アメ横だったのだ・・・・。

ちなみに・・・・
今やセレクトショップの雄として
確固たる地位を築いている「シップス(SHIPS)」も、
そのルーツは1952年(昭和27年)に
アメ横で開業した「三浦商店」だった。
当時のお店の広さは、たったの一坪ほどだったという。

その後、三浦商店は1975年(昭和50年)に、
今では一種の伝説にもなっているショップ
「ミウラ&サンズ」を渋谷に出店。
全ての商品はアメリカからの輸入品だったという。

「シップス」がスタートするのは1977年(昭和52年)。
かつての「三浦商店」がここまで発展するなんて、
おそらく誰も予想しなかったはずだ。

さて、最後に・・・・
「今のアメ横」はどうなっているかというと、
「昭和と平成のミックス」とでもいうような、
非常に混沌とした状態で、それが刺激的で面白い。

そしてアメカジ派にとっては、
相変わらずの「聖地」であり続けている。
「玉美」「ハナカワ」「ヤヨイ」など、
敬意を表したいお店が多数存在する。

そして極めつけ、とも言えるのが
アメ横センタービル1Fにある「守屋商店」。

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30年以上も前のアメリカ製の服を平然と売っている・・・。
しかも狭い店内に商品を平積みしすぎて、
下の方に何があるのか、ほとんどわからない・・・。
ものすごいお宝アイテムが
眠っていることだけは間違いないんだけど・・・・。

こういうお店にはやはり、
年に一度は「巡礼」しておくべきだと思う。
そんな「聖地」アメ横に、改めて敬意を表したい。

by boppuccino | 2006-08-29 01:01 | place