Tribute to Dan Hicks

ダン・ヒックスが亡くなったという。

僕がダン・ヒックスの名前を知ったのは
1990年代、いわゆる「渋谷系」の時代。

当時デビューしたばかりのオリジナル・ラブの
音楽性を紹介する文章に、
よく「ダン・ヒックスのような・・・」と
書かれていたのが最初だったと思う。

当時の田島貴男さんはダン・ヒックスに
かなりハマっていたようだから
おそらくオリジナル・ラブのアーティスト資料に
ダン・ヒックスの名前があって、
それを音楽メディアはそのまま使ったのだろう。
今思うと、書いている側も読んでいる側も、
よく分からないままカッコつけて使っていた
だけなのかもしれない(笑)。

それはともかく・・・

当時すでに現役なのかどうかもよく分からない
ダン・ヒックスは、僕にとってかなり謎めいた存在だった。

あの時代は、それまであまり脚光を浴びていなかった
ややマイナーな、マニア受けするミュージシャンに
スポットライトが当たる、ということがしばしばあって
幻の名盤が日本で世界初リイシュー、とか、
まさかの初来日公演が実現、とか、
そういうのがいろいろあったような記憶がある。

「ジャズ詩人」ギル・スコット・ヘロンとか、
ジャズオルガン奏者のチャールズ・アーランドとか、
リンダ・ルイスとか・・・。

ジョージィ・フェイムも
そういう存在の一人だったような気がする。

こういう、ちょっと「謎めいた」感じの
ミュージシャンに、当時の僕は
だいたい食いついていたのだが(笑)、
その後、当時の「渋谷系バンド」のひとつ、
「ロッテンハッツ」が解散し二分して
その片方のバンド名が「ヒックスヴィル」、
そのネーミングの由来はダン・ヒックスの
アルバムタイトルにある、というのを知って
ますますダン・ヒックスが気になったのであった。

その後、ダン・ヒックスの最も有名な2枚の作品を
ようやく中古CDで入手して聴いた感想は

「あれ、思ってたよりほのぼのしてるな・・・」

「なんかおっさん臭いな・・・」

だった(笑)。

田島さんが影響を受けた、ということで
よくわからないまま、想像が一人歩きして勝手に
クールでスリリング、スタイリッシュな
スウィングミュージックだと思い込んでいたら
予想以上にカントリーテイストで
ちょっと肩透かしを食らってしまった(笑)。

そんなわけで、当時の僕が若かったせいで
好きになるのに時間がかかってしまったダン・ヒックスですが、
今となっては「カッコイイ」のその先にあるものを
わかっていた人なんだろうな、って思います。
ユーモラスだけど醒めている感じ、
そして、いなたい女性コーラスが大好きでした。

ダン・ヒックスで一番好きな曲。



ご冥福をお祈りします。



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by boppuccino | 2016-02-06 23:59 | people
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