Labrador Retriever's closed
1980年代後半、
それまでの「DCブランドブーム」が下火になり
お洒落ピープルの関心は
主にアメリカやヨーロッパの
「インポートブランド」に移っていった。
特に爆発的な人気となったのが、
「アメリカンカジュアル」、略してアメカジ。
そんなアメカジブームを牽引したのは、
渋谷を中心とする、
「made in U.S.A」にこだわるインポートショップ。
やがてそのファッションは、
「渋カジ」と呼ばれることになる。
当時、渋谷のアメカジショップといえば
「バックドロップ」「レッドウッド」
「ジョンズ・クロージング」「タウンスポット」
「メトロゴールド」・・・。
そして1988年、
「渋カジブーム」の盛り上がりを最高潮に導く
一軒のアメカジショップが
明治通りを少し入ったところにオープン。
その店の名は、「ラブラドールリトリーバー」。
他の硬派なアメカジショップよりも
少しソフトかつエレガントな
「ニューイングランドスタイル」のアメカジを提案した
「ラブラドール」は、そのセンスの良さに加えて
他のお店にはまだ置いていないアイテムを
いち早く紹介していたこともあり
当時のファッション誌でも
さかんに取り上げられていたような記憶がある。
ラブラドールで買い物をして、
お店の青い巾着袋を持ち歩くのは
当時の若きお洒落ピープルにとっては
ひとつのステイタスだったように思う。
僕はいつも見るだけだったが・・・。
そんなラブラドールだが、
数年後にはオリジナルのTシャツやポロシャツを
レディースやキッズも含めて
大々的に展開するようになり、
すっかり「メジャー」な存在になってしまった。
ラブラドールに何が起こったのか・・・?
そして僕の関心も、
徐々にラブラドールから離れていった・・・。
が、そういえば最近、「ラブラドール」の
犬のマークのTシャツ着てる親子連れ、
全然見かけないな・・・
なんて事を考えながら、
「渋カジ」に関する記事を書こうと思って
「ラブラドールリトリーバー」を検索してみると、
な、なんと・・・
こ、これは一体、
どういうことなのか・・・?
渋谷の、明治通り裏のお店にも
もうずいぶん行ってないので、
何も知りませんでした。
どういう経緯なのかは知る由もありませんが、
やはり、「あの頃」を知る世代としては
何とも悲しいです。
by boppuccino | 2009-08-06 23:59 | place